自力で動けなくなったのが、とてももどかしかった。
搬送されたのは市内にある大きな病院。
普通に車で行くと20分位。
救急車なのでもう少し早く着いたのだろうけど、そんなこと感じている余裕は無かった。
病院に到着。
救急の入り口。中から看護師さんが「担当の〇〇です。」(その時だけだったので名前は覚えていない)と言いながら急いで出てきた。中に入り、ストレッチャー上で身体の状態を確認される。腰の痛みのせいで自覚は無かったが、右足のふくらはぎ、くるぶし内側に打撲があった。車に激突されたとき自転車と車のフロントに挟まれて出来たものだろう。他に目立った外傷は無かった。
その後CTスキャンで全身をチェック。少しして医師から呼ばれ、横にあるモニターを首をそちらに曲げて見た。その部分を見せられ、医師から告げられた言葉は「
背骨が折れています」。
「
え?」血の気が引くとはこのこと。強烈にアスファルトに落ちて打ったので腰が痛んでいるだけだとなんとなく思っていた。まさか骨折しているとは。それも腕や脚ではなく“背骨”って。
とたんに不安感が大勢でやってきた。
どうなるんだ?これから。。。手術?背中を切る?治るの?元のように戻るの?
しかし、そんな事態になっても幸いだったのは、脚の感覚に痺れや麻痺を全くを感じていなかったということ。もしそれがあったらもっと落胆していたと思う。
そんなことで少し混乱していたので理由を良く覚えていないのだけれど、その搬送された病院では自分の怪我の処置が難しい?のか、医師が他の病院へ電話をかけて探し始めた。何件かにかけた後、隣の市にある公立の大きな病院がOKだと言う事で、そちらへ搬送されることに。まだ家に連絡していなかったので、そこから自分の電話で事故にあったことやいま居る病院を話す。そうしている内に、さっきとは違う救急車が到着。後でまた電話をすると告げ切り、早速その救急車に乗せられ次の病院へ移動。
車内で救急隊員の方が家族へ電話をしてくれ次の病院の事などを告げてくれた。
思ったより早く着いたと思う。赤信号でも通れるだけにやはり違うか。
救急の処置室へ入り、救急の方が先の病院で預かったCTスキャンのデータをこちらの医師(入院中担当となる)へ渡す。
身体のチェックなどされ、しばらく待つと家族到着。そこで担当医よりモニターを見ながら怪我の状態などを説明され、そのまま入院となる。
家族が入院の手続きをして、戻ってくると病室へ移動。最初に救急車へ乗ってからほぼ天井を見上げた状態での移動なので、病院がどうなっているのか全くわからなかった。
会社へ連絡をしなければならないけれど、病室からは電話出来ないので翌日朝に家族から連絡してもらうことにした。
4人部屋の病室へ入る。そこでとりあえず家族は帰った。
腰の痛みに対して、痛み止めなどはしてくれなかった。というか自分であまり申告しなかったからだと思うけれど。でもそのときは我慢できない痛みでも無いと思っていたので特に何も言わないでいた。
家族が帰ってしばらくすると、担当の看護師Kさんがノートパソコンを載せた移動式のテーブルを持ってやってきて今少し話をして良いかというのでOKするとベッド上の明かりを点けて身体の事、事故のことや仕事のことなどを聞かれたので答える。それをパソコンに打ち込んでいた。
それが終わり、寝て明日を待つことに。
その時、時刻はもう11時半を回っていた。事故から4時間程経っていたが感覚的にはもっと短かった。
続く・・・